シニア世代と言えば、国際連合のWHO(世界保険機関)によると65歳以上を指しています。
そして、シニア世代になると、身体のあちらこちらが痛くなったりつったりする割合が、若い世代よりも多くなってきます。
もっとも、シニアになっても健康そのものという人もいますが、健康的な生活を送るために重要な事の一つに食生活があります。
そして、この食生活の状況によっては、今後の日常生活にも差が出てくる事になります。
そこで、当記事ではシニア世代の食生活について解説します。
現在またはもうすぐシニア世代になるものの、どのような食生活をすれば良いのか?が分からないという人は、今後の食生活についての詳細が分かります。
シニア世代の食生活におけるポイントや注意点
ここでは、シニアの食生活におけるポイントや注意点について解説していきます。
味覚の低下
味覚=食べ物や飲み物の味を感じる感覚ですが、これは舌の表面と口中の粘膜にある味蕾(みらい)で感知しています。
この味蕾の数は、年齢を重ねるごとに減ってくるため、シニアになると必然的に味覚が低下してきます。
そして、味覚が低下してくると、今までと同じ味が薄いと感じてしまい、もっと濃い味を欲してしまいます。
また、味覚の低下で食べ物の味が分からなくなってしまうケースもあり、この場合食事が美味しくないと感じてしまい、結果食事量が減少する事もあります。
噛む力の低下
シニアになってくると、顎の筋力の低下や歯の本数の減少により、食べ物を噛む力(咬合力)が低下してきます。
また、シニアの場合、地域交流の減少などによって会話の機会が少なくなってくると、口や顎を動かく事が減ってきます。
そして、噛む力が弱くなり、堅い食べ物が食べられなくなってしまうのです。
その結果、柔らかいものを好んで食べるようになってきます。
飲み込む力の低下
年齢を重ねるに従って、口中の唾液の分泌量低下が起こります。
そして、唾液の分泌量低下により口の中が乾いてくるため、『食べ物の味が分からない』『食べ物をうまく飲み込む事が出来ない』などの症状が現れてきます。
また、これによって食べたものが食道ではなく気管に入り、誤嚥を引き起こしてしまう可能性も高くなってしまうため、注意が必要です。
栄養バランスが偏る
シニアになってくると、味覚や噛む力、飲み込む力の低下により、味付けの濃いものや、柔らかいものなど、食べ物が今までとは異なってくるケースがあります。
そして、噛む力の低下によっては、野菜や肉など繊維質のものや硬いものなども食べられなくなってくる事もあります。
また、シニアで日中一人でいる人や元々一人暮らしの人は、朝昼晩の食事の用意が面倒臭くなり、『朝はパン』『昼はカップ麺』『夜はお茶漬け』など、手軽に出来る物を好んで食べる傾向があります。
このような食事を取っていると、身体に必要なビタミンやたんぱく質、食物繊維などの栄養素が不足してしまいます。
つまり、栄養バランスの偏った食事を摂る事により、栄養バランスが崩れてしまうのです。
その結果、自身の身体のあちこちに異常をきたす事になってしまいます。
シニアの場合、健康を維持するためには、栄養バランスを意識した食事を摂る事が重要になります。
そのため、毎食簡素な食事ではなく、主食・主菜・副菜とバランスの良い食事を摂る必要があります。
シニアに必要な栄養素
日本人は、全体的にカルシウム不足と言われていますが、シニアの場合、特にカルシウムが不足がちになってきます。
そして、カルシウムが不足すると、骨が弱くなり骨粗しょう症になる可能性が高くなってしまいます。
また、タンパク質も不足がちになり、その結果基礎代謝が落ちて太りやすくなったり、筋肉量の低下により骨が弱くなったりします。
その結果、転倒などにより骨折する可能性が高くなってしまいます。
さらに、屋内生活や肌の衰えなどにより、カルシウムの促進に欠かせないビタミンDも不足がちになるため、注意が必要です。
栄養素の摂りすぎにも注意が必要
シニアにとって、食生活における一番の敵は『塩分』になります。
何故なら、味覚の低下により味の濃い食べ物を好む傾向があるシニアの場合、インスタント系の食べ物が増えてしまうからです。
また、日々の食事の用意が面倒臭くなると、スーパーやコンビニ弁当で済ませてしまうケースがあります。
ただ、スーパーやコンビニ弁当には、塩分やカロリーが高いものがあります。
そして、このような食生活を続けていると、塩分の摂りすぎによる高血圧や腎臓疾患など命に関わるような病気になる可能性が高くなります。
そのため、シニアの食生活では、栄養バランスを考慮したメニューを考え、日々バランスの良い食事を摂る必要があります。
まとめ
当記事のまとめは下記の通りです。